京都西陣の織屋が解説!カジュアル着物とは?<織りの着物編>【帯レンタルも有】

 

シーン別の着物や帯の種類について解説していくシリーズの第4回目です。
前回のカジュアル着物<染めの着物編>に引き続き、今回はカジュアル着物の中の<織りの着物>について解説します。

 

▼フォーマル着物についても解説しています!

 

カジュアル着物とは

今回も取り上げるのはカジュアル着物。
カジュアル着物はフォーマル着物のようなルールはありませんので、お洋服と同じように出かける先などに合わせておしゃれを楽しめます。
帯のレンタルサービス「RENTOBI」の中からおすすめの帯も合わせてご紹介しますのでぜひ参考にしてみてくださいね。

 

カジュアル着物の種類 <織りの着物編>

御召

御召とは「御召縮緬」の略称。
縮緬というものの、縮緬とは違い糸を染めてから織り上げる先染め(先練り)織物です。
地ヌキには縮緬と同じように通常の糸よりも撚りが強い強撚糸を使用していおり、シボ感のある地風が特徴。
シボのおかげで肌との接地面が少なく、静電気がおきにくおので裾捌きが良いのもポイントです。

御召という名前は徳川11代将軍の徳川家斉が好んで召されたことから名付けられたと言われています。
織りの着物の中で最も高級とされ、お稽古から目上の方へのご挨拶など幅広い用途で着ることが出来る万能なお着物です。

また、京都西陣では『西陣御召』と呼ばれる御召が生産されており、桝屋髙尾でも「ねん金糸」を織り込んだオリジナルの御召「ねん金御召」をプロデュースしています。
「ねん金御召」は一見無地のようにも見えますが、着姿にさりげない華やかさを与えられるよう地紋を織り込んでいるのが特徴です。
御召の産地は他にも新潟県の『本塩沢』『十日町御召』などが有名です。

『御召』におすすめカジュアル帯

No.92 / 手機 草花並び文

 

茶色がっかたグレー地に小花模様の帯。
シンプルですが地味過ぎず上品にお締めいただける1本。
グレー地の帯はは黒よりも優しい印象にコーディネートを
まとめてくれます。

紬とはもともとくず繭を紡いだ紬糸を使用した織物で、庶民の普段着として愛されていました。
現代では作り手の減少により希少価値が高まり高級なものも多くあります。
紬の着物は全国で着られていたことから産地は各地に及び、主に鹿児島県の『大島紬』茨城県の『結城紬』東京都八丈島の『黄八丈』などが有名です。
『大島紬』や『黄八丈』は緯糸に生糸を使っているので優雅な光沢感が見られ、絹らしいつややかな肌触りが特徴。
『結城紬』は真綿から手作業で糸を紡ぎ出した節のある紬糸を使用し、むっくりとした紬らしい温かみのある地風です。
紬は手織りにて製織され、その土地や職人さんの息吹を感じられる味わい深い織物でもあります。
また、もともとは普段着とされていた紬はどんなに高級でも基本的にはフォーマルなシーンには向いていません。

※ ここでの「生糸」は精練された練糸を指します。

『紬』におすすめカジュアル帯

No.137 / 針ねん金ドーム

 

漆を使用した箔を撚りつけた「ねん金糸」で織り上げた帯。
マットな質感の織り上がりで紬にもおすすめです。
箔の色と箔の間から覗く真綿の色の絶妙なニュアンスを
お楽しみください!

木綿

木綿着物とは綿糸で織られた着物。
正絹のお着物に比べ、お求めやすい価格帯のものも多くあるのでお着物初心者の方にもおすすめです。
単衣で仕立てるのが一般的で、季節の移り変わりに合わせて着る着物の生地の厚さを変えることで暑い季節・寒い季節問わず着ることが出来ます。

綿は吸水性や吸湿性にすぐれた素材で、お肌にまとわりつきにくく蒸れにくい為、お肌にもやさしいのもうれしい特徴です。
また、木綿のお着物は自宅でのお洗濯が可能
ただしシワが出やすい・縮みやすいというデメリットもありますので、生地の特徴に気を配りながらお手入れを行いましょう。

木綿着物は紬同様、昔は普段着として着られていたお着物で全国各地で生産されています。
現代では希少性の高さからブランド化されているものもあり、特に三重県の『伊勢木綿』福岡県の『久留米絣』などが有名です。
今回は『伊勢木綿』をピックアップしてご紹介。
『伊勢木綿』には撚りをあまりかけない「弱撚糸」が使われています。
より綿に近いこの糸はとても繊細で切れやすく昔ながらの織機でゆっくりと織り進めます。
糊がかけられた「弱撚糸」は洗うほどに糊が落ち、より柔らかい風合いに。
この風合いが『伊勢木綿』の特徴です。
『伊勢木綿』の製造メーカーは現在1社のみになってしまっています。

『木綿着物』におすすめカジュアル帯

No.102 / 手織 草木染無地文

 

格子柄が多い木綿着物には無地も帯もおすすめ。
裏地はハッとするような赤色。
締めるとチラリと覗く赤がお洒落さを演出します。
節感のある糸を使用しており、頑張り過ぎない
素朴さも持ち合わせた帯です。

ウール

ウール着物はその名の通り羊毛で織られた着物のこと。
昭和初期頃から普段着として流行していたウール着物はレトロでかわいいと再び人気を見せています。
冬でも暖かく重みがある為、単衣で仕立てるのが一般的です。
裏地を付けない代わりに敷居当てを付けることで生地を傷めず着ることが出来ます。

木綿着物同様、自宅でもお手入れが出来るのでて普段着として着やすいお着物。
よりラフに着るなら名古屋帯以外にも半幅帯もおすすめです。

現代では絹糸を混ぜたシルクウールや綿糸を混ぜたコットンウールなど様々な新しい素材でもつくられています。

『ウール着物』におすすめカジュアル帯

No.75 / 格子文

 

帯の一部に吉野間道のようなデザインを取り入れた帯。
格子と縞模様のリズム感が絶妙です。
赤×黄の配色はレトロなコーディネートにもおすすめ。

 

 

京都西陣織 帯のレンタルサービス「RENTOBI」

「RENTOBI」とは桝屋髙尾の帯の締め心地を体験して頂ける帯のレンタルサービスです。
ご紹介した帯はこちらのサービスにてお貸出し中。
帯1本からレンタル出来る短期レンタルサービスやサブスク型で長期レンタルが可能な定額レンタルサービスをご用意しています。

また、ただ帯をお貸出しするのではなくコーディネート相談も一緒にお受けしております。
桝屋髙尾の当主 髙尾朱子を始め、長年呉服業界に携わっているスタッフが不安な気持ちを一緒に解消しながらコーディネートをサポート。
気になる帯がございましたらお気軽にお問合せ下さい!

 

※ わたしたちはお客様に一つ一つ納得していただくというプロセスを大切にしています。
お申込みフォームよりお送り頂いた時点では、レンタルの確定・料金の発生が起きることはありませんので安心してお問合せ下さい。

 

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