徳川家伝来「ねん金裂」の再現
弊社の大きな特徴は「糸からのものづくり」。
その始まりは1978年、先代・髙尾弘が名古屋にある尾張徳川家に受け継がれてきた宝物を所蔵している徳川美術館より美しく輝く黄金の「ねん金袱紗」の再現依頼を受けたことに由来します。
「ねん金」とは名物裂のひとつで、徳川家康から尾張徳川家に引き継がれた由緒深い品であるとされています。
その裂地は輝きがありながらも太さにばらつきのあるざんぐりとした質感の金糸で織られており、今まで見たことがない大変珍しい織物でした。
先代・高尾弘はこの織物の再現を糸づくりから行い、成功させます。
この時、研究の末一から制作した糸を「ねん金糸」と命名。
完成した袱紗は徳川美術館で行われる葵茶会にも用いられました。